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読書好き
2006/05/31(Wed)
最近、ニュースでいろんな著名人の訃報を目にし、耳にします。その中で、私が「ええっ!」と驚いたのは、作家の米原万里さんの訃報でした。

米原万里さんは、ロシア語の同時通訳として活躍した人で、作家活動に入って第1作目の「不実な美女か 貞淑な醜女(ブス)か」で、読売文学賞を受賞しました。「こちらの方が聞いている人には分かりやすかろうと、勝手に脚色することはできない。かといって、原文を一字一句正確に訳せば、字面に囚われ全体の意味が見えにくい。時として面白みに欠けた文になってしまう」しかも「それを瞬時に判断して、訳していかなければならない」という通訳の苦悩について書かれたこの本を読んで、時折混じる彼女独特のユーモアに大爆笑するとともに、通訳という作業の難しさを知りました。外国語を教えるとき、習うとき、いつも米原さんの書いたこの本の内容を思い出していました。新聞にも大きく追悼記事が掲載されていましたが、本当に、残念です。

このように、心に残る作家の本は、読むたびに、読めてよかった~と心底思います。最近、本屋でどうしても買いたくなってまとめ買いしたのが、藤原正彦さんの本です。この方は、数学者ですが、数々のエッセーを著しています。「国家の品格」という本が大ベストセラーになって、テレビなどでも話題になり、私もどうしても読んでみたくなって、本屋へ行きました。すると、藤原正彦コーナーがあって、いろんな面白そうな本が並んでいました。そこで、まとめ買いしてしまったわけですが、これが、面白い!「国家の品格」はまだ読みきっていませんが、「祖国とは国語」という本では、昨今の国語教育をないがしろにしている政府の教育方針に喝!を入れまくっていて、痛快です。数学者の藤原さんが「小学校における教科間の重要度は、一に国語、二に国語、三四がなくて五に算数、あとは十以下なのである」と言い切っているところも、チクッと効きます。

このような藤原さんの著作に触れて、思い出すのは、これまた新聞記者で作家になった故・近藤紘一さんの書いたエッセーです。フランスからの帰国子女だった奥さんが、日本の大学で知り合った頃、漢字の読み書きが満足にできず、悩み苦しんでいたというのです。中途半端な外国語教育を受けるより、まずは母国語による土台作りが何よりも大切、語彙を覚えるとともに、思考力も身につき、それを表現する力も付く、外国語は後から努力して覚えればよいが、土台がなければその上に積み上げることはできない…というような内容だったと記憶しています。まさに、その通りだと思います。苦しい経験の末、精神が細くなっていってしまった奥さんの体験があるだけに、このことは、私の心に深く残っています。

私は、好きな作家の本は、繰り返し何度も読むほうです。だから、おいそれと廃棄処分にはできません。それで、学生の頃から家には本が溢れかえっていますが、こんなふうに、世の中にいい本がたくさんあると、これから本の収納をどうしようか~と、本の内容とは裏腹に、俗っぽい悩みに頭を痛めているところです。

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お目汚しですが、我が家の読書コーナー。ごちゃごちゃしてます。

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きれいなものを見て、お清めを。我が家のベランダからの眺めです。今日は快晴!
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